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バックハンド上達~2つのグリップを使い分ける~

こんにちは。

バドミントンコーチ齋藤(@usagi02_soushi)です。

 

私がバドミントンを初めてグリップについて教わった際に、

「イースタングリップ」「ウエスタングリップ」そして「バックハンドグリップ」と3種類を教わりました。

その時に教わったバックハンドはグリップの一番広い面(ラケット面と同じ面)に親指を添える、いわゆるサムアップという方法でした。

 

当時、バックハンドにきたスマッシュをクロスにリターンすることが苦手だったことを覚えています。

今、思えば・・・

ストレートもクロスも、「同じバックハンドグリップ」で対応しようとしていたんですね。

バックハンドと言っても、ストレートやクロス、ドライブやネットリターン、サイドのレシーブやボディーのレシーブ、ハイバックと、バックハンドにも様々なコース、シチュエーションがあります。

 

つまり、バックハンドはグリップを理解せずに反復練習してもなかなか打てるようになりません。

上達に時間がかかるだけならまだ良い方で、無理のある持ち方で無理やり打つことによってフォームに変な癖がついたりしてしまうと修正に時間がかかるため遠回りになってしまいます。

今回は最低限使いわけたい!

「二種類のバックハンドグリップ」について解説していきます。

 

原因

まずは「バックハンドで打てない球がある」ことや「バックハンドから打ち分けができない」ことの原因を整理します。

 

1種類のバックハンドグリップで全部対応しようとしている

バックハンドはすべて「ひとつのバックハンドグリップ」で対応しようとしていたり、フォアハンドと同じ持ち方のまま無理やりバックハンドを打っていたりする場合です。

バドミントンではシャトルを打ち分ける際に「スピード」「コース(ストレート・クロス)」「高さ」を変える必要があります。

また、そのコースは自分の体勢「どこから、どこに!打ちたいのか」によっても変わってきます。

まずは、「ストレートとクロス」を打ち分けること、

そして「打点が自分の前、自分の横、自分の後方」からバックハンドで返球できるようなりたいところです。

 

整理してみてもこれだけの種類があるのです。

これらを一つのバックハンドグリップで対応することは難しいことがご理解いただけると思います。

 

親指の使い方に問題があるor使えていない

グリップの持ち方やハンドリングスキルに問題がある場合です。

ここでの問題は親指の使い方に問題があったり、使えていなかったりします。

 

てこの原理が働かない

親指を使えていない場合、てこの原理が働かないため、ラケットヘッドの加速を上手く得ることができません。

ラケットヘッドの加速を上手く得ることができないのでシャトルを鋭く飛ばすことが難しくなります。

さらに、ラケットに支点を作ることができないのでクロスへ打つことが難しくなります。

【関連記事】:バックハンドでシャトルを弾き飛ばす~ハンドリングスキルはてこの原理~

 

スイングが大振りになる

親指が使えていない場合はもちろんですが、親指を押すように使ってしまう場合、ラケットのスイングが大振りになります。

大振りになると、余裕がある場合は良いのですが、差し込まれた際に鋭い球を打つこと、クロスへのリターンを打つことが難しくなります。

【鋭い球を打つ記事】:鋭いドライブを打つ~4つのポイント~

 

二つのバックハンドグリップ

二つのバックハンドグリップとありますがこれは「親指の位置」でわけます。

親指を⑦番に添える方法と親指を⑧番に添える方法です。

一番左の図はラケットのグリップエンドから見たイメージ図です。

親指をグリップのどこの面に添えるかによって使い分けます。

一つ目が、⑦番の面に添える持ち方で二つ目が⑧番の面に添える持ち方です。

 

 

二つのグリップを覚える効果

打てるコースが広がる

バックハンドグリップを使い分けることができれば、バックハンドからストレートとクロスを打ち分けやすくなります。

⑦番バックハンドではラケット面が正面を向きやすいのでストレートに打ちやすく、⑧番バックハンドではラケット面が右方向を向きやすいのでクロスに打ちやすくなります。

【コースが広がれば戦術が広がる】:シングルスの戦術~オープンスペースを狙う~

 

打てる範囲が広がる

⑦番バックハンドグリップを使うことで、身体の前で打つプッシュやドライブ、レシーブなどが打ちやすく、⑧番バックハンドグリップを使うことで身体の横や後方(ハイバック)で打ちやすく、広い範囲をバックハンドで対応できるようになります。

【クロスの幅が広がる記事】:オープンスペースを狙ったクロスリターン4パターン

 

 

⑦番グリップの使い方とメリット・デメリット

⑦番グリップは『自分の身体より前で打つ』場合に力を発揮します。

身体まわりでのレシーブ、ドライブ、プッシュ、ロブなどで使います。

また、ラケットの動きをコンパクトにしやすいので打ち損じのミスを減らすことや、コントロールもしやすいバックハンドグリップといえます。

メリット

デメリット

⑦番グリップでのドライブ動画

【応用技術の記事】:バックハンドでフォア側に来た球を打つ!メリットとデメリット

 

⑧番グリップの使い方とメリット・デメリット

⑧番グリップは、サイドで打つ場合、クロスを狙って打つ場合に使います。

シングルスのバックサイドでのレシーブやドライブ、ダブルスの前衛で使います。またクロスのネットリターンを狙う場合にも使います。

サイドよりさらに奥、ハイバックで打つ場合も⑧番グリップです。

ハイバックを⑦番グリップで打とうとするとラケット面がコートの外側を向いてしまいますが、⑧番に親指を添えることで、コート後方からハイバックで打つ場合にもラケット面を相手コートに向けることができます。

このグリップでシャトルを打つには回外の動作を使うことにより、バックハンドから強打を打つことができるようになります。

慣れてくるとハイバックからのクリアーやスマッシュもこのグリップで打つことができます。

メリット

デメリット

⑧番グリップでのクロスドライブ動画

⑧番グリップでのハイバック動画

【ハイバックの関連記事】:ハイバック上達の第一歩!打点を身につけよう

 

まとめ

「ストレートとクロス」を打ち分けること、そして「打点が自分の前、自分の横、自分の後方」からバックハンドで返球できるようにということをコントロールする必要があります。

これらを一つのバックハンドグリップで対応することは難しいということです。

そのために、バックハンドでは二つのバックハンドグリップを使い分けます。

 

親指の位置で使いわけ

親指を⑦番に添える方法と親指を⑧番に添える方法です。

この二つのバックハンドグリップを身につけることで

「バックハンドから打てるコースが広がる」

「バックハンドで打てる範囲が広がる」

という効果があります。

そしてそれぞれのグリップによるメリットとデメリットを理解して使い分けられるようにしていきましょう。

 

⑦番バックハンドグリップのまとめ

⑧番バックハンドグリップのまとめ

 

⑦番グリップはラケット面がわかりやすく、コントロールしやすいので、⑦番グリップでのバックハンドから取り組んで慣れてきたら、⑧番グリップでさらにバックハンドのコースや範囲を広げていくのがおすすめです。

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