こんにちは。
元バドミントン専門店店員の齋藤(@usagi02_soushi)です。
バドミントン界に新しい風を吹かせているコンポジットテクノ。
ミーハーな齋藤は早速にLESMOシリーズの試打ラケットセットを借りて打ち比べてみました。
コンポジットテクノのバドミントンラケット概要については
【関連記事】:コンポジットテクノのバドミントンラケット『Lesmo』の試打セットレビュー
LESMO5シリーズ概要
CONCEPT
POWER
パワー重視SPEED
スピード重視CONTROL
コントロール重視機
種
名シリーズ名 LESMO(レスモ) 型式 P5 S5 C5 品番 CT-B001-P5 CT-B002-S5 CT-B003-C5 税抜価格 13000円 ソフトケース付 張り上げ希望の場合は+2000円 全長 675mm 平均重量 83g グリップサイズ G5 スイングバランス(重い5-軽い1) 4 2 3 ストリングパターン 22*21 22*21 22*22 推奨テンション 20-30lbs 20-30lbs 20-28lbs シャフト硬さ(硬い5-柔らかい1) 3 4 3 素材 トレカ® + ナノアロイ® 4軸組布クワドラ 超高弾性カーボンYSH-60A lesmo公式サイトより
ラケットのシリーズ名はLESMO(レスモ)で今回のものはそれぞれにP5・S5・C5という型式がつけられているということで5シリーズのようです。
重さは3機種ともに83gでグリップサイズは5。
つまり規格は4U5のみということのようです。
3機種とも4U5の企画ですが、その中で、『スイングバランス』『ストリングパターン』『シャフトの硬さ』に変化をつけることでプレースタイル事のスペック差となっているようですね。
機種ごとにフレーム形状も変えているようです。
推奨テンションに差があるのはフレーム形状によるものと考えられます。
フレーム比較
左から『S(黄色)』『P(赤)』『C(青)』
並べてみると太さの違いがよくわかります。
フレームの形状やストラクチャー(溝)の入り方も機種ごとに異なる設計。
ここにもプレースタイルへ対応するこだわりが見られます。
S(黄)のSPEED FRAME: スリム&エアロ構造
下から4番目と5番目のストリングホールあたりでフレームが細くなっているのがわかります。
実際に打ってみる、ラケット上部が細いため、オーバーヘッドストロークの際にも鋭く振れます。
P(赤)POWER FRAME:センタースナップ構造
写真ではわかりませんが、ジョイント部分とフレームトップの部分が太く、フレームサイドは細くなっています。
また3機種の中で一目瞭然でフレームが太いのがPの特徴です。
実際に打ってみると、ヘッドが効いて、球持ちがよくシャトルを押し込める印象のラケットです。
特にクリアーが打ちやすく、フォア奥で踏み込みながら打つクリアーが楽に飛びました。
C(青)のCONTROL FRAME : スリム&多角形断面構造
こちらも写真ではわかりにくいのですが、実物をみると多角形のフレームでエッジのきいたフレームになっています。
そしてスリムなフレームです。
打つ前にはかなりスリムなフレームだったので『シャトルが抜ける感覚があるのでは?』と思ったのですが、実際に打つとシャフトとフレームのバランスが良く、振った感覚、打った感覚とシャトルの飛びが素直に伝わってくる印象です。
素直なラケットという印象のC(青)は、力んで打つとラケットが上手く働いてくれない印象。
ラケットに逆らわずに連打するのが気持ちよいラケットです。
※あれ?なんかCだけ説明が長くない?と思った方へ。個人敵にはこのCが一番フィットしたので説明が長くなってしまいました。悪しからず。
シャフト部比較
シャフトとグリップの写真です。
見た目ではなかなかシャフトの太さはわかりませんが、シャフトの長さ(グリップの長さ)が違うことがわかります。
『P(赤)』はショートグリップ(長さ200mm)となっていてよりシャフトがしなりやすいように作られているようです。
S(黄)のSPEED SHAFT: 外径 φ6.6mm
キックポイント:先調子
触ってみると確かに細いです。
実際に打ってみると、シャフトの細さによる振りぬきはもちろんなのですが、それ以上にキックポイントの差を感じます。
フレームよりにあるため、ドライブやレシーブの時にはシャフトの小さく速いしなりを感じます。
ヘッドが鋭く出てくるので振り遅れるということが少ないです。
デメリットとしては、硬いシャフトにヘッドライト、キックポイント先調子という設計ですので、球の力強さを出すには自身の力も多少なりと必要となることです。
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P(赤)のPOWER SHAFT:外径 φ7.0mm
キックポイント:手前調子
3機種の中では一番太い7.0mmのシャフトを採用しています。
ちなみに3機種の中で一番太いというだけで、7.0mmのシャフトはスリムな部類ではないかと思われます。
カタログでは『C(青)』と同じ硬さとなっていますが、キックポイントがグリップ寄りにあることと、ヘッドヘビーバランの組み合わせにより、C(青)よりもしなりを感じます。
設計の通り、実際に打ってみてもしなりを活かしてのクリアーの飛び、スマッシュの力強さを生み出しやすいラケットです。
デメリットとしてはシャフトのしなりが出やすいのでスマッシュを連打する場面や、ドライブやレシーブ時に振り遅れがでやすいということがあげられます。
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C(青)のCONTROL SHAFT: 外径:φ6.8mm
キックポイント:真ん中
P(赤)と同じシャフトの硬さの設計となっていますが、バランスがイーブンであることと、フレームがスリム設計なのでしなりによる振り遅れを感じることはありません。
フレームがスリムなのでシャトルのパワーに不安がでるのかな??というイメージがありましたが、打ってみるとシャフトがしっかりしているので打球感が手に伝わります。
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実測してみました
せっかく試打ラケットセットを借りたので実測してみました!
じゃーん!
ゴーセンから発売されているスイングウェイトとラケットの重量を測定できるというこのマシーン!
カムイスポーツ伊那店の店長さんに協力していただきました。
店長さんに「コンポジットテクノのラケットです!」といって見せたところ、
「ゴルフの人が聞けばわかるメーカーですよ!」
とのコメント。
そして、実際に手に取って振った感じで
「期待できるラケットですね!」
と好印象!
それではさっそく。
ラケットをセットしてスイングウェイトを測定!
続いて右側で実際の重量を測定!
そしてそれをしっかりメモしてくれる店長さん。
計測結果一覧
実際の重さはガットを張ってあるのでカタログ値よりも重い数値ですが、それぞれ機種ごとの差は2gとほとんど同じ重さです。
しかし!
SWことスイングウェイトは明らかに差が出ました。
P(赤)は明らかにスイングウェイトが重く、トップヘビーバランスであることがわかります。
また、重さはS(黄)の方がC(青)より思いにも関わらず、スイングウェイトはS(黄)の方が軽いことからもヘッドライトバランスであることがわかります。
Lesmo5シリーズを比べてみるとまさにカタログに記載されているコンセプト通りの数値となりました。
ラケット別!取り扱いのススメ
Lesmo CONCEPT”P”(赤)
パワーを活かすためにシャフトのしなりとヘッドヘビーのバランス
オススメ
- ラケットのヘッドが返るのを待てる人
- シャフトのしなりでクリアーを打ちたい人
- スマッシュを一発ドカン!
- レシーブは相手をかわしたい
- アーマーテック700が好きだった人
ちょっと待った
- 自分の力でラケットを振り回したい
- 弾いて打ちたい
Lesmo CONCEPT”S”(黄)
スピードを活かす硬めのシャフトとヘッドライトバランス
オススメ
- シャトルを打つ瞬間にしっかり握りこむ人
- コンパクトに弾いて打ちます
- ナノレイ900が好きな人
- ダブルス専門の人
ちょっと待った
- ヘッドをきかせたスイングでリズムを作りたい
- キレより伸びが欲しい
Lesmo CONCEPT”C”(青)
コントロールを活かす、イーブンバランス設計とシャフトとフレームのバランス感覚
オススメ
- ラケットに合わせてスイングする人
- キレと伸びを使いわけたい
- ラケットは振りぬきを重視
- しなりを感じるラケットが好き
ちょっと待った
- 打球感がガツンとくるラケットが好き
- 硬いシャフトのラケットが好き
おわりに
ラケットは自分のプレーに合ったものを選ぶことが大切です。
それと同時に、上達することを考えると『道具を活かしたプレー』をできるようにすることができるとワンランク上になれると考えています。
コンポジットテクノのLESMO5シリーズはなんといっても価格と品質のバランスが魅力です。
【関連記事】
これからがとても楽しみなメーカーの登場ですね。
「バドミントンは人生そのもの」