こんにちは。
柔道整復師の櫻井(@ryoshisei)です。
さて、前回はオスグットは何ぞやということをお伝えしました。
こちらの記事を読んでいない方はお先にどうぞ。
【関連記事】成長痛!?オスグット(膝前の痛み)の症状ではありませんか?
「オスグットは成長痛ではない」ということをお分かり頂けましたでしょうか?
そして痛みの背景には必ず原因がある
これもお分かり頂けたかと思います。
僕はオスグットの子をよくみさせてもらう機会があります。
そこでよくこんな事を耳にします。
「オスグットと言われ、安静とストレッチをしていた。痛みが引いたので運動したらまた痛みが出てしまった」
この安静にするだけで、痛みの緩解と増悪を繰り返す状況で良いのでしょうか?
この子の親御さんの気持ちを思うとすごく悲しくなります。
僕は根本的に治るのが好きで、その場しのぎの治療は嫌いです。
理由は簡単、その場しのぎの治療は痛みを繰り返すからです。
では根本的に治療をするために何が必要かわかりますか?
それは
「なぜ、痛みが出ているのか」を理解すること。
これに尽きます。
今回はなぜ痛みが出るのか?
『オスグットの原因』をテーマにお伝えしていきます!
Contents
オスグットの原因は姿勢にあった!
それではさっそくいきましょう。
オスグットは大腿四頭筋が脛骨粗面を引っ張る事で起きていましたね。
(日本整形外科学会HPより引用)
この『大腿四頭筋』はなぜ脛骨粗面を引っ張ってしまうのでしょうか?
理由は2つ。
それは
- 筋肉自体が硬すぎる
- 筋肉が過剰に働きすぎている
です。
さらに原因を掘りましょう。
なぜ筋肉は硬くなり、過剰に働いてしまうのか?
答えは
『あなたの姿勢』です!
この写真をご覧下さい。
『スウェイバック』
この『スウェイバック』と呼ばれる姿勢が
あなたの膝の痛みを苦しめる犯人です!
お父さん、お母さん。
息子や娘さんの膝の痛みの犯人はこいつですよ!!
スウェイバックを体験してみよう!
スウェイバックのポイント
自分の上半身(特に胸のあたり)よりも骨盤(下っ腹あたり)が前に出ている姿勢です。
それでは実際にやってみましょう!
- まず自然に立ちます。(この時点でスウェイバックになっている人も絶対います。)
- 太ももの上の方(付け根)に自分の手を軽く当てます。
- 力を抜き、骨盤(下っ腹あたり)を少し前に突き出すようたちます。
いかがでしたでしょうか?
- 太もも部分の張り感
- 少し硬くなる感じ
わかりましたか?
おそらく多くの方が張りや硬さを感じたのではないでしょうか?
これは自分の上半身が後ろに倒れていかないように大腿四頭筋が一生懸命支えるからです。
支えるには力が必要なため、筋肉を収縮させます。
これがふとももが硬くなり、張ってしまう理由です。
大腿四頭筋の過剰労働を阻止!
もしこの姿勢で毎日過ごしていた場合、
日常生活を過ごすだけで大腿四頭筋は常に働いている状態なんですね。
このように24時間ずっと自分の上半身を支える仕事をしている。
そして1日の終盤で部活が始まります。
おわかりいただけるでしょうか?
『ジャンプ、ダッシュなど・・・さらに負担がかかるわけです。』
キャパオーバーとなった大腿四頭筋は怒って脛骨粗面を引きはがしにかかるわけです。
1人に任せすぎるとパンクして壊れる
大腿四頭筋の過剰労働の理由お分かり頂けましたでしょうか?
社会の仕組みと一緒で身体の仕組みも助け合いが大事ですね。
まとめ
「大腿四頭筋が脛骨粗面を引っ張る3つの理由」
- 引っ張る理由は大腿四頭筋が硬くなる、過剰に働くこと
- 硬くなる、過剰に働く理由は普段の姿勢が原因
- その姿勢がスウェイバック
オスグットは安静やストレッチだけでは治りません。
どんなに安静にしても、ストレッチをしても
根本的な原因であるスウェイバックがある限り
また大腿四頭筋が過剰に働き、痛みをだしてしまう
ということを知っておいて下さい。
ではこの『スウェイバック』という姿勢。
なぜこの姿勢になってしまうのか疑問に思いませんか?
次回はこのスウェイバックについて紐解いていきたいと思います。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。
「身体と向き合う」