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スマッシュを安定させる~左手の使い方~

 2018/07/10 ボディコントロール
この記事は約 6 分で読めます。 12,839 Views

チャンス!

速いスマッシュが打ちたい!

なのに

「ガチャ・・・」

スマッシュの場面で当たりそこなってチャンスをものにできず・・・

 

速いスマッシュを確実に打ち込みたい!

誰しもが思うことですよね。

そもそも当たりそこないのミスがなぜ発生するのか。

原因の一つとしてはバドミントンで打ち損じミスを減らす!目の使い方が考えられます。

打ち損じを減らすために目をぶらさないようにする。

スマッシュのさいにその目のブレを生み出す原因の一つが「左手」です。(右利きの選手の場合です。左利きの選手は左右逆にして考えてください。)

打ち損じを減らすために左手の使い方を改善することが今回の狙いです。

がしかし、

左手の使い方を改善すると・・・

ラケットのスウィングスピードを上げることができます。

そうです。

スマッシュのスピードアップにつながります。

 

打ち損じのミスをする人の多くが、ラケットの振り方ばかりに意識がいっています。

ラケットの振り方を改善することが大切なのは間違いないのですが、ラケットの振り方を意識しても改善しない場合・・・

そのまま振り方を練習していてもエラーは減りません。

それどころかシャトルのスピードは出ないし、自分にはパワーがないから飛ばないなど間違った判断により上達が遅れてしまいます。

  • 打ち損じにビビッてスイングが遅くなる。
  • スイングが遅くなるからシャトルは走らない。
  • シャトルが走らないから相手に読まれる。
  • 読まれるから負けてしまう。

という負のスパイラルから抜け出せなくなってしまいます。

ラケットのスイングは意識している、パワー不足を解消するため筋トレや素振りに取り組んでいる!なのに打ち損じのミスがなかなか減らないという方は左手を見直してみましょう。

 

エラーにつながる(目がぶれてしまう)二つのパターン

身体の前で腕がクロスする

これは左の前腕と右の前腕がクロスしてしまうパターンです。

左腕の上に右腕が重なってしまうということですね。

これで強打をしようとすると、左肩が下がり、さらに背中が丸くなってしまいます。

結果的に顔が左下を向くような形になり目線がぶれてしまいます。

そしてこのパターンの場合、「右腕とラケットの動きを左手が邪魔をしてしまう」ため、ラケットのスイングスピードが遅くなってしまいます。

ラケットのスイングが遅いうえに当たりそこなう・・・

いいことないですね。

 

左手が後ろに流れる

ラケットのスイングと一緒に左手が後ろに流れてしまうパターン。

この場合、体が回転してしまい、目線も一緒に回転してしまいます。

ラケットのスイングはしやすいのですが、体と目線が回転してしまうため、当たりそこないやコントロールミスにつながります。

これはラケットを振り回したい男子に見られる場合があります。

 

 

目をぶらさない左手の使い方

目をぶらさないための左手の使い方には大きく分けて二つあります。

使い分けのポイントはラケットのフォロースルーですが、まずは基本となる『腋を閉じて肋骨に添える』使い方が理解しやすいかと思います。

慣れてきたらもう一つの『腋を開けて左手を挙げる』使い方をマスターできるとプレーの幅が広がります。

それでは細かくみていきましょう。

 

基本的な左手の使い方~腋を閉じて肋骨に添える~

フォロースルーをとって、ラケットを振りぬいてスマッシュを打つ場合。

『左の腋を閉じ、左腕は自分の肋骨に添える』ようにします。

ラケットのスイングは左手に邪魔をされることが無いので綺麗に振りぬけます。

綺麗に振りぬけることでスイングスピードが上がり、ラケットの軌道は安定するのでスピードもコントロールも良くなります。

 

左手と体幹はラケットのスイングに流されることなくキープすることができるので目線が安定します。

目線のブレをおさえることができれば打ち損じのミスを減らすことができます。

 

一歩上いく左手の使い方~腋を開けて左手を挙げる~

フォロースルーをとらずにラケットを止めるように打ったり、弾き飛ばすように打ったりする場合
『左の腋を開け、左手を挙げる』ようにします。

この写真ではフォア奥への飛びつきのイメージですが、ラウンドからスマッシュを打つ場合や、フォア奥に追い込まれたところから強打する場合にも同様に左手を使います。

ラケットは振りきっておらず、高い位置で終わっています。

ラケットをコンパクトに鋭く使ってスマッシュを打つ場合は左手の使い方にも変化をつけられると目線の安定につながります。

飛びついてのショットが安定しない場合や、少し追い込まれた体勢、後ろに跳びながら打つ場合の時にもこのような左手の使い方ができると体幹、そして目のブレをおさえることができます。

 

指導上のポイント~目を安定させるということとセットにして~

今回の目的は、スマッシュの打ち損じを減らす。

つまりオーバーヘッドストロークを安定させることです。

オーバーヘッドストロークを安定させるためには目の安定が欠かせません。

目の安定とは左右の目ができるだけ水平を保ち、上下動が少ない状態です。

 

実際に練習するときには左手の使い方だけを意識するのではなく、左手の使い方を意識して、目線が安定したかどうかをチェックポイントにしてください。

左手の使い方に気を取られてしまい全体のバランスを欠いてしまっては本末転倒です。

左手の使い方だけを意識するのではなく、左手の使い方を意識して目を安定させるようにしましょう。

 

まとめ

スマッシュ(オーバーヘッドストローク)で当たりそこないが多い、シャトルが飛ばないという方は左手の使いかたに注目してみてください。

腕がクロスしていたり、左手が後ろに流れていないかをチェックしてください。

 

左手の使い方には大きく分けて二つ

基本となる『腋を閉じて肋骨に添える』使い方ともう一つの『腋を開けて左手を挙げる』使い方です。

自分がどのようにスマッシュを打ちたいか、どのようなラケットワークをしたいのかによって左手の使い方を整理します。

 

左手の使い方を改善したら、バランスが取れた動きになっているかを確認してください。

確認するポイントは「目線の安定につながっているか」です。

また、左手というのは右手のバランスを取ることや、右手の補助的な動きとなります。

右手、つまりどのようにラケットを振りたいのかというイメージがあってこその左手であるということをお忘れなく!

 

 

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ライター紹介 ライター一覧

齋藤 聡史

齋藤 聡史

日本スポーツ協会公認コーチ(バドミントン)
ビーウェイ長野伊那店 代表
日本バドミントン専門店会認定『First Class Stringer(ファーストクラスストリンガー)』
バドチュー.NET運営

■ 生年月日:1985 年 12 月 23 日
■ 身長(cm) / 体重(kg):179cm / 68kg
■ 血液型:B型
■ 出身地:静岡県
■ 経 歴:入野中学校 → 湖東高校 → 天理大学
→ビーウェイ株式会社→総合型地域スポーツクラブ→起業

バドチュー.NETを運営しています。
長野県伊那市にてラケットスポーツ専門店の経営とバドミントンインストラクターをやっています。

中学時代は棒高跳びで静岡県5位入賞。
高校進学後に地域のクラブチームにてバドミントンを開始。
大学にて生涯教育に出会い、バドミントンと生涯学習というテーマに興味を持つ。
長野では小中学生から大人までバドミントン指導を展開。
バドミントンの上達や活性化には用具選びやメンテナンスが必要と考え、2021年コロナ渦にもかかわらずビーウェイ長野伊那店を開業。

さらに詳しいプロフィールは
http://badchu.net/uneisyajouhou

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