順位を覆すためのアスリート志向への目標設定方法
こんにちは。
真面目でテキトーなバドミントンコーチ齋藤(@usagi02_soushi)です。
練習がんばっているのに、なかなかライバルに勝てない。
真剣に努力しているのに、ベスト8の壁が突破できない・・・。
よくある悩みですよね。
実際、バドチュー.NETを運営していてもお問合せをいただくこともあります。
「どうやったら勝てるようになるのか」
ということですね。
勝てるようになるというのは、相手を倒さなくてはいけません。
自分より強い相手を倒せるようになる。
どうやったらそれが可能になるのでしょうか。
今回は志向の違いからアプローチしていきます。
Contents
順位を覆すことができないのはなぜか。
順位を覆すことができないとき、そこには一生懸命やることに満足している可能性があります。
どういうことかといいますと、自分だけでなくライバルも高みを目指して努力をしているという観点が抜けてしまっているということが考えられます。
バドチューではこのような選手は競技志向の取り組みということになります。
競技志向のプレーヤーも練習をしているので、上達してレベルは上がっていきます。
しかし、バドミントンは相手がいるスポーツです。
当然ながら相手も練習しています。
お互いに一生懸命、真剣に練習しているわけですから、上達はしても相手との差は埋まらないということになります。
アスリート志向に重要な4ステップ
順位を覆すような強さを身につけようとしている選手。
つまり、自分より強い選手を倒せるように取り組んでいる選手!
そのような取り組みをしている選手をアスリート志向と位置付けています。
競技志向とアスリート志向では上達のプロセスと考え方に差があります。
順位を覆す強さを身につけたい!
と思ったときにどのようにしていけば、アスリート志向にたどり着けるのでしょうか。
選手たちと会話をする中で、重要だと考えられるステップが4つ見えてきました。
それが
- 自分と向き合う
- アウトプットする勇気
- 予測と想像
- 現実に向き合う
です。
では一つずつ見ていきましょう。
①自分と向き合う
まず、最初に自分と向き合うステップです。
ここでは
「私はどうなりたい、どうしたいのか。」
という問いを自分に投げかけていきます。
自分が勝ちたいのは誰なのか、どんな大会で何位になりたいのか。
いつ、どこで、どのように、だれ、などを踏まえて書き出していきます。
この課題で苦戦する選手は、
「日本一になりたい」とか言って笑われないだろうか。
とか
「チームメイトのAさんに勝ちたい」とか目標が低すぎると怒られないだろうか。
そういった不安を抱えていたりします。
自分が思う選手像や目標を素直に書き出していきましょう。
また、笑われたら・・・とか怒られたら・・・などそういう思いを持っているということも事実ですので
そういう思いも素直に受け止めること、選手がそういう思いを持っているんだなということにも気が付けるとなおさら良いでしょう。
②アウトプットする勇気
次に書き出したものを整理して目標、目的を明文化します。
これは一言でいうと
「勇気を出す」
ということです。
ここでも、達成できなかったらという不安や、恥ずかしい、というような気持ちが邪魔をしてきます。
それらの気持ちを乗り越えて自分の目標を公開するというステップとなります。
とにかく自分の心の中にある野望や目標を書き出して明文化しましょう!
③予測と想像
目標が決まったら、実際にライバルとなる人物を予測し想像してみましょう。
バドミントンを対人競技ですので
目標を達成するためには誰と戦って誰を倒すのかということになります。
誰がライバルになるのか、だれが伸びてきそうなのか、そういったことを予測します。
その後は想像力です。
そのライバルたちの
「目標はなんだろうか」
「どんな取り組み方をしているのだろう」
といったことを想像してみます。
おそらく!
この時点で自分が目標を達成するためには思っていた以上のハードルが待ち受けていることに気が付いてきます。
④現実に向き合う
そして最後に現実に向き合うステップです。
ライバルたちの取り組みを予測し、これからの取り組みを想像しました。
そして、それを超えるための取り組みを明確にしましょう。
目標達成の期日まで、何か月あるのか、何日あるのか、練習日に換算すると何日あるのか。
ライバルに勝つにはどのような技術が必要か、シャトルランだとしたら何回、縄跳びだとしたら・・・
誰に協力してもらうのか
などなど具体的に書き出していきましょう。
アスリート志向の目標シート
では実際に
- 自分と向き合う
- アウトプットする勇気
- 予測と想像
- 現実に向き合う
これらの4つの項目を書き出してみましょう。
ダウンロード用
まとめ
順位を覆すことができないのは、
倒したい相手を意識できていない
ことが原因であると考えられます。
一生懸命、真剣に練習しているのですが、倒すべき相手のことが抜けている状態です。
そこで、相手を意識した取り組みとはどのようなものかを整理するために
4つのステップを用意しました。
- 自分と向き合う
- アウトプットする勇気
- 予測と想像
- 現実に向き合う
という4つのステップです。
まずは、自分がどうしたいのか、どうなりたいのかを自分自身に問いかける内省。
次に、内省した自分の気持ちを外に発信します。
発信することで周りのサポートも充実したものになっていくでしょう。
そして、自分のライバルとなる選手は誰なのか、そしてライバルはどのような目標を持っているのか、どのような取り組みをしているのかを予測し想像します。
最後に、その予測と想像から実際に取り組む内容を書き出していきます。
文章で説明すると難しそうに感じますが、
を記入してみると頭の中が整理できると思います。
この目標設定シートを実際に記入し、活動をしていく中で新たな課題が見えてきたり、課題が整理されてきたりということが起こります。
そんな時には新しいシートにバージョンアップしていきましょう。
「バドミントンは人生そのもの」
おそらく!
この時点で自分が目標を達成するためには思っていた以上のハードルが待ち受けていることに気が付いてきます。
③の予測と想像の最後の部分ですが・・・
その通りだと思います。
そして、「あれれ?思ったより難しいかも・・・。」「できるかな?無理かも。」
と思い始める選手が大半。2割はほぼ向かう気持ちがなくなってしまいます。
④の現実に向き合う
で、さらに具体的に自分がやるべきことが見えてきた時、約6割の選手は心の中で「これは無理」と思ってしまうのではないかと思います。
僕たち指導者が立ち向かうのは、残りの2割の選手については当然ですが、6割の選手をどう支えていくのか、なのかもしれません。
2-6-2の法則と、実際に20年を超える教育現場での実践からそのように感じます。最後まで立ち向かえる2割の子がリーダーとしてチームを引っ張っていくわけですが、最近はそういう子も少なくなってきたように感じますね。
理由はわかりませんが・・・。
大変示唆に富んだ記事をありがとうございます。
しっかりと勉強させていただきます。