試打レポート『ゴーセン グラビタス8.0SX』
こんにちは。
元バドミントン専門店店員の齋藤(@usagi02_soushi)です。
先日、以前勤めていたバドミントン専門店(ビーウェイ)の店長からオススメされたラケット。
それが「グラビタス(ゴーセン)」
店長曰く
「ゴーセンがラケットを開発するにあたって、ヨネックスのナノレイZスピードを徹底的に研究した。しかも研究しまくったうえに上質な素材を投入して作ったラケットだから相当コスパがいい!」
この情報を確かめるべく打ってみました。
『グラビタス8.0SX』
結論から申しますと
店長の言葉に偽り無し!の完成度。
それでは試打レポートをお送りします。
Contents
メーカー公式情報
まずはメーカーのサイト(http://www.gosen-sp.jp/gravitas/index.html)をチェック。
どんなラケットかを見ていきましょう。
販売価格
¥20,000+税
キャッチコピー
“『芯を喰らう』
コンパクトフェイス+ワイドボディのフレーム設計。
シャトルコックを容赦なく叩き潰すストライカー向け仕様。”
ラケットのスペックがかなり詳細に記載されています。
こんなところからもグラビタスに対するゴーセンの自信がうかがえます!
インパクトゾーンデザイン【Impact Zone Design】
グラビタスの肝心要のテクノロジーだと思われます。
シャトルの挙動、まさにシャトルとラケットのコンタクトに注目したテクノロジーとなっています。
こちらの記事(シャトルコンタクトを使いわけよう)でもあるように、シャトルとラケットは点ではなく面で当たっています。
ラケット面でのコンタクト、コルクと羽根が同時に当たるということにフォーカスした設計となっています。
アサルト・ダイブ・システム【Assault Dive System】
こだわりの素材ですね。
インパクトゾーンデザインを活かす素材との組み合わせ。
シャトルを捉える設計と、力を伝える素材選び。
この組み合わせにより、球持ちする打球感と確実に捉える性能を実現しているように思います。
Concept – Ryoga
硬さだけでなく、ねじれにも着目したシャフト開発をおこなったということのようですね。
硬くねじれが小さいシャフトから柔らかくねじれの大きいシャフトをラケットごとに分けているというわけですね。
ラケット名の『SX』や『SR』『LA』といった表記がこのシャフト性能を表しているようです。
この図を見てからラケット名をみると納得できますね♪
実際に今回のSXは、捻じれによる違和感がなく、オーバーヘッドストロークはもちろん、飛びつきなどのサイドアームストロークでの安定感が抜群です。
【ラケットワーク】ラケットワーク3つの動作
ラケットの特徴
フレーム
コンパクトフレームです。
ヨネックスのナノレイZスピードを研究したという評判だけに、フレームのフェイスがナノレイZスピードにとても似ています。
フレームのストラクチャー(溝)は上半分のみ。
多くのラケットが2/3くらいまでストラクチャーがありますが、グラビタス8.0SXでは上半分。
インパクトゾーンデザインによる、重心位置と打球感はこういった構造からも見て取れます。
さらに、メインストリングの一番サイドが、下から上に向かって広がるような設計になっています。
このストリングパターンもグラビタスの打球感に影響しているように感じます。
シャフト
シャフトの細さはメーカー公式で6.7mm。
スリムな印象です。
スリムで素材にこだわって癖のないシャフトになっているようです。
バランスによる味付けよりもインパクトと打球感を活かすためのシャフトという印象ですね。
見た目はいたって普通のシャフトですが、シャフトにテクノロジーが書かれています。
【しなりを生む】てこの原理でシャトルを弾く
試打レポート
いよいよ試打レポートです。
振った感じ
コンパクトフレームということで振った感じは「フォン!」と振りぬける感覚。
ナノレイZスピードにフレームの形はとても似ていますが、ナノレイZスピードの方がフレームが薄いので、ナノレイZスピードよりはやや振りぬきは劣ります。
がしかし、そこは4U規格のため、全体的な取りまわしやすさはグラビタスに軍配です。
振り抜くよりも、インパクトにこだわるラケットということなのでしょうね。
【インパクトが重要】クリアー~飛ばすための3つのポイント~
打球感
オーバーヘッドストロークで、コルクと羽根を同時に捉えたときの気持ちよさは素晴らしい!
の一言です。
コンパクトフレームとフレーム設計の影響から、打球感も確実に手に伝わるんですが、ガツンとくる嫌な感じがありません。
とても気持ちよくシャトルを感じることができます。
個人的にはサイドアームストロークからのクリアーやドライブのコントロールしやすさが抜群です。
『ブレない!ってこういうことか。』という感じ。
【サイドアーム】フォア奥『3つのフットワーク』使い分け方法
Zスピードに比べるとフレームが厚いためか、Zスピードより打球感がマイルドな印象です。
Zスピードだと少しキツイという方にはちょうど良いかもしれません。
パワーがある男性には少し物足りなさを感じる可能性もありますね。
インパクトゾーンデザインの影響か、コルクだけを捉えるようなドライブではスイートスポットがシビアな感じ。
フレーム上部でインパクトしたときとフレーム下部でインパクトしたときで打感の違いを感じます。
スイートスポットできっちり捉えればこちらもブレを感じることはなくコントロールしやすく問題はありません。
【ドライブ】ドライブで4つのレベルを知ろう
シャフトは『SX (STIFF EXTRA STIFF)』との表記になっているものの、長めにとられているためガツンとくるほどの硬さを感じません。
コンパクトフレームのしっかりとした打球感とシャフトの硬さがバランスよくマッチしたつくりだなと感じます。
【ドライブを走らせる関連記事】:ドライブを鋭くするために意識したい4つのポイント
おすすめユーザー
- ナノレイZスピードより、取り回しやすくしなやかさが欲しい。
- オーバーヘッドストロークの質にこだわりがある。
- 打球感をしっかりと手で感じたい。
- 値段を抑えたい。
おすすめしないユーザー
- 素早く弾きたい。
- フレームのたわみが欲しい。
- 楽に飛ばしたい。
まとめ
グラビタス8.0SXは、前評判通り!
そしてコンセプト通りに作りこまれたラケットだと感じます。
フレームとインパクトには相当こだわって作られているだけあり
打球感がとてもよい仕上がりです。
打球感がしっかりしているし、デザインもブラックゴールドのいかつい感じなので男性向けのラケットかなと思います。
女性プレイヤーでもラケットがしっかり振れる学生選手にはよさそうです。
柔らかめのストリングを合わせることで女性にも使いやすいしなやかな打球感に調整できそうです。
なにより、この品質と性能でこの価格はコストパフォーマンスが良いです。
同じラケットを揃えたい!という方や
学生さんにはもってこいのラケットではないでしょうか。
取材協力:ビーウェイ株式会社(公式HP)
「バドミントンは人生そのもの」