鋭いドライブを打つ~4つのポイント~
こんにちは。
バドミントンコーチの齋藤(@usagi02_soushi)です。
ダブルスのドライブ合戦!
相手の攻撃を鋭くカウンターするドライブリターン!
もっと速いドライブが打ちたい!
でも筋力ないし鋭い球なんて打てないし・・・。
と諦めていないでしょうか??
筋力アップ以外にもシャトルのスピードを上げる方法はあるのです!
ドライブのスピードを上げる4つの方法を解説します。
Contents
ドライブのスピードを上げる4つのポイント
ラケットの緩急を使う
一つ目の方法はラケットの緩急を使うということです。
バドミントンに限らずスポーツにはリズムがとても重要です。
【緩急をつけるにはリズム】:バドミントン上達法!まずはリズムを覚えよう
陸上の走り幅跳びの選手が観衆に手拍子を求めているのを見たことがあるでしょうか?
あの手拍子をイメージしてみてください。
手拍子はゆっくりから徐々に早くなり、踏切前に最速となるようにリズムをつくっています。
陸上の助走もゆっくりからスタートして、踏切で速くなるよう緩急が使われています。
バドミントンで鋭いシャトルを打つためには、陸上の助走と同じようにラケットワークにゆっくりから加速するという緩急をつけることがポイントです。
動画ではシャトルを打つ前、テイクバックの時点ではラケットはゆっくりと動いているのがわかると思います。
テイクバックではラケットをゆっくりと動かし、シャトルを捉える瞬間に向けてスピードを上げています。
ラケットを速く振るためにゆっくりスタートするということがとても大切です。
左手の動きを使う
動画ではバックハンドからクロスにドライブを打っています。
また、打点が前方にあるのでより攻撃的なドライブを打っている場面です。
注目してほしいポイントが左手の使い方と体幹です。
ラケットのスイングに合わせて、左手を逆方向に鋭く振っています。
これは作用と反作用といい、ラケットの動きの反対動作を使います。
これにより、体幹が回転する動きを抑えることができます。
今度は体幹の動きに注意して見てみると、体幹はテイクバックの時点からインパクトまで同じ方向(動画だとカメラの方向)を向いたままになっています。
鋭いドライブを打つためには、両方の腕をバランスよく操作することで体幹をとどめておくボディコントロールを使えるようになりましょう。
【反作用の関連記事】:スマッシュを安定させる~左手の使い方~
フットワークに緩急をつける
上の動画で左足と右足の着地時間に注目してみてください。
左足に乗っている時間が長く、右足の踏み込みが短く鋭くなっています。
ラケットの緩急を使うことと同様に、フットワークにも緩急をつけます。
打つ前はゆっくり、そしてインパクトの瞬間に向けてスピードを高めます。
フットワークの緩急を使うポイントは着地の時間です。
ゆっくりさせたい場面では着地の時間を長く
速くしたい場面では着地を短く
します。
今回のドライブでは、左足で長い時間地面を捉えています。
左足を軸足にして、ゆっくり動かす間に打点を定め、ラケットの加速に使っています。
また、フットワークをゆっくりにすることで目線が安定します。
目線が安定すると打点が定まり、シャトルを確実に捉えることができます。
テコの原理を使う
ドライブやレシーブなど体の近くに来たシャトルを鋭く走らせるためにマスターしたいハンドリングスキルです。
親指と人差し指を支点にして、小指側を握りこむように動かします。
このハンドリングスキルについては以前の記事で紹介で詳しく解説しています。
【合わせて読みたい関連記事】:バックハンドでシャトルを弾き飛ばす~ハンドリングスキルはてこの原理~
てこの原理を使ったハンドリングスキルは、小さな力で、より強いインパクトを生み出すための技術です。
力に自信が無いからと諦めず、体や道具の扱い方を上手におこなうことで筋力を補うことは十分に可能です。
シャトルのスピードを上げるのにマイナスな要素
逆に、鋭いドライブを打つためには逆効果となってしまう動作を解説します。
ラケットをいきなり振り始める
ラケットスイングに緩急を付けることの反対ですね。
シャトルを強く打ちたい、ラケットを速く振りたい!という思いからいきなり力を入れてラケットを振ろうとしてしまう動作です。
いきなり振ろうとしても、ラケットにはラギングバックが発生するので、当然振り遅れてしまいます。
ラケットのスイングスピードを上げるためには、最初はゆっくりからスタートするということを身につけましょう。
【大事なのはリズム】:バドミントン上達法!まずはリズムを覚えよう
大振りしている
肩を支点にした大きいスイングになっている場合です。
大きいスイングではラケットのスイングスピードを上げることができずシャトルを弾き飛ばすことができません。
てこの原理を使ってラケットを操作できるよう、手の使い方や指の使い方も練習していきましょう。
【ハンドリングスキルの関連記事】:バックハンドスキル~てこの原理でシャトルを弾く~
体幹の回転を使っている
ラケットを振ろうという意識から体幹を回転させてしまう動きも逆効果となってしまいます。
右利きの選手で見られるのが、バックハンドで打つ際に体幹が時計回りに回ってしまっているパターンです。
体幹を回転させてしまうと、ラケットのスイングスピードが速くならないのはもちろんですが、目線もぶれやすく、打点もずれやすくなってしまいます。
体幹の回転を抑えて鋭くラケットを振るためにも、左右の腕をバランスよく使えるようにれんしゅうしましょう。
【軸を使う関連記事】:スマッシュを安定させる~左手の使い方~
まとめ
ドライブのスピードを上げるための技術をまとめます。
- ラケットの緩急を使います。動き出し、スタートはゆっくりです。
- 左手を使います左右のバランスを整えることで体幹の回転を抑え、最後のラケットの加速につながります。
- フットワークの緩急を使います。足の動きもゆっくりからスタートしてインパクトに向けてスピードをあげていきます。
- てこの原理を使ったラケットワーク。インパクトを鋭くするために支点を親指と人差し指の部分につくります。
ラケットの緩急
動き出し、スタートはゆっくりです。
左手を使う
左右のバランスを整えることで体幹の回転を抑え、最後のラケットの加速につなげる
フットワークの緩急
足の動きもゆっくりからスタートしてインパクトに向けてスピードをあげる
てこの原理を使う
インパクトを鋭くするために支点を親指と人差し指の部分につくります。
まとめると、細かなポイントはありますが、ゆっくりから加速させるということが大きなポイントとなります。
自分のイメージしやすい部分から取り組むのも良いでしょう。
どの方法もコツを掴むと簡単にできてしまったりするものです。
新しい気持ちで取り組んでみてください。
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